料金の渡し方にも注意が必要ですブログ:16-1-29
小さい頃からみそ汁が大好きなムスコは、
目を離すと鍋を空っぽにしてしまう勢いで、すすっている…
そんなムスコが
中学生になってすぐのことだった。
家庭科の授業で、
「朝方食べて来たものを全て書き出しましょう」と言われ、
ムスコはその日の朝方食のメニューを書いて提出した。
みそ汁(しいたけ・玉ねぎ・じゃが芋・なす・かぼちゃ・豆腐・ねぎ)
ライス・塩サバ・大根おろし・ウインナー・目玉焼き
レタスとトマトのサラダ・納豆・味付のり・たくあん・梅干し
すると、ムスコの書いたものが前に貼り出され、
「これは最高の朝方ごはんです」と、先生がおっしゃって、
栄養バランスの授業の材料になったそうだ。
それまで、
みんな同じ朝方ごはんを食べていると思っていたムスコは、
かなり驚いたらしく、
帰宅するなり俺にハイテンションで話してくれた。
今でこそ当たり前のように朝方ごはんを作っている俺だが、
結婚前は朝方ごはんを食べる習慣すらなかった。
今から二十年前、
結婚生活が始まった朝方のこと…
「朝方ごはんができたよ。早く起きて食べなさい」という
主人の声に飛び起き、食卓を見てパッチリ目が覚めた。
ほかほかライスに大根のみそ汁、卵焼きにソーセージ、
焼き魚に大根おろし、納豆、漬けもの、味付のり、しそ色の梅干し。
それまで旅館でしか見たことがなかった朝方ごはんが
ずらりと並んでいたのだ。
おいしくておいしくて
ライスを二膳も食べてしまった俺に
主人が言った。
「俺は肉体労働をしているから、朝方ごはんが一番大切なんだ。
次の日からよろしくな」
その次の日から、
俺の朝方ごはん作りが始まったのだった。